ごきげんよう、フィットネスセラピストの中野 ゆかです。
オギャーと生まれたその瞬間から、私たちは呼吸をしています。
起きてる時も寝ている時も、1日24時間ずっとし続けているのです。
誰に教わる訳でもなく、自然にしているのが呼吸。
当たり前すぎて呼吸については、深く考えたことがないかもしれません。
呼吸することは当たり前でも、正しく呼吸できていますか?
今回は、生きる源ともいえる呼吸をテーマにします。
体調は万全?こんなお悩みはありませんか?
体調は万全ですか?
調子の悪いところはどこにもなく、体調は万全です。
そう言い切れること、なかなか難しくはありませんか?
年齢を重ねてくると身体にトラブルが起こりやすくなりますね。
例えば次のようなトラブルです。
- 疲れが取れにくい
- 手足が冷える
- むくみやすい
- 首や肩がこる
- 姿勢の崩れが気になる
- ストレスを感じる
これらのトラブルにお悩みの場合、その原因に心当たりはありますか?
原因が分かっているのであれば、それを解決すれば良い訳です。
ですが、はっきりとした原因が分からずに解決できないまま・・・。
そんなことはないですか?
もしかしたら、呼吸が影響しているかも知れません。
自分の呼吸が正しい呼吸かどうか、確認してみませんか?
呼吸の役割とは
起きている時も寝ている時も、1日24時間休むことなく行っているのが呼吸です。
私たちが1日にどのくらい呼吸をしているのかご存じですか?
答えは、1日20,000回以上!
かなりの回数なのでピンと来ない感じもしますが・・・。
では、呼吸の主な役割について確認してみましょう。
呼吸の主な役割
- 酸素を取り入れて二酸化炭素を出し、生命を維持する
- 血液によって全身に酸素が運ばれ、エネルギーの代謝を促す
- 老廃物を代謝するリンパ還流を促す
- 精神状態を安定させる
- 姿勢を安定させる
呼吸の重要な役割は生命維持です。呼吸は生きる源と言えますね。
他にもエネルギーや老廃物の代謝を促す役割もあり、これが滞ると冷え・むくみ、コリや疲れにつながってしまいます。
精神状態や姿勢にも関係しているため、呼吸があなたのお悩みの原因ということもあり得るのです。
呼吸の仕組みとは
呼吸の仕組みについて確認します。
息を吸ったら肺に酸素が入り、息を吐いたら肺から二酸化炭素が出る、それが呼吸です。
肺は12本の肋骨と前面の胸骨、背面の胸椎で構成される胸郭の中におさまっています。胸郭には呼吸の時に働く数種類の筋肉がついていて、これらの筋肉を総称して呼吸筋と言います。

出典:日経 グッデイ
息を吸う時に主に働く吸息筋、息を吐く時に主に働く呼息筋の2種類に分かれ、イラストには12もの筋肉が挙げられています。
意外なことに首にある筋肉も呼吸の時に働く筋肉ですね。
次に、呼吸の時の様子を胸郭と横隔膜の動きで見ていきましょう。
横隔膜は胸とお腹を隔てている筋肉です。
息を吸うと胸郭(イラストでは胸腔となっています)の下部についている横隔膜が下がります。胸郭は前後左右に広がり、特に下の肋骨は横に向けて広がります。
これで息が入って肺がふくらむスペースができるのです。
出典:OurAge
息を吐くと横隔膜は上がって元の状態に戻り、胸郭は下方に下がって元の状態に戻ります。広がっていた胸郭が元に戻ることで、肺から二酸化炭素が押し出されます。
イラストでも分かるように肋骨は下に向かって閉じるので、吸う時と吐く時の肋骨の角度が違いますね。
胸郭はまるでポンプのような動きです。そして、このポンプの動きが重要!正しく呼吸できているかどうか、それはこの横隔膜や胸郭のポンプの動きがカギなのです。
あなたの呼吸は正しい呼吸?
さて、正しい呼吸が分かったところで、あなたの呼吸はどうでしょうか?
簡単な方法で安静時の呼吸をチェックしてみましょう。
両膝を立てた状態で仰向けに寝ます。胸とお腹に手を当て、息を吸った時のお腹の動きを確認します。
- お腹が横に向けてふくらむ
安静時呼吸が正しくできていると考えられます - お腹が横に向けてふくらまない
呼吸が乱れている可能性大です - お腹がへこむ
緊張した呼吸になり、乱れている可能性大です - お腹が横にふくらまず、天井方向にだけふくらむ
腹筋が弱くなり、お腹の圧力が逃げている可能性大です
出典:OurAge
お腹は横に向けて広がりましたか?
勘違いされやすいのは、お腹が天井方向に向けてふくらむこと。ですが、それは正しい呼吸ではありません!
肋骨の動きを引き出して正しく呼吸しよう!
残念ながら正しい呼吸ができていなかった・・・。
でも大丈夫、正しい呼吸に整えれば良いのです!
呼吸の整え方にはいくつかの方法がありますが、ここでは胸郭の動きに着目します。
現代人は胸郭、特に肋骨の動きが悪い人が多いと言われ、呼吸も乱れがち。
そこで、肋骨の動きを引き出す簡単な方法をご紹介します。座っても立っても、仰向けに寝ていても(両膝は立てる)できる方法です。
- 両手を胸郭の下部にある肋骨にそえる
- 息を吸う時は、肋骨が横に広がるように両手で横に広げる
- 息を吐く時は、肋骨がおへその方向に向けて閉じるように両手で閉じる
※息は6割ほどの力加減で吐く
肋骨の動きをイメージしながら、自分の手で誘導するだけ。ポイントは、吐く時に肋骨をしっかり閉じることです。
いかがですか?とっても簡単ですよね。
ただし、いくら簡単な方法でもやらなくては意味がない!
呼吸は1日20,000回以上行っています。20,000回もやるチャンスがあるのです。
これはかなり大げさですが、何かのタイミングを作ると良いと思います。
ちなみに私は、車を運転している時の信号待ちや寝る前に布団の中でやってます。
呼吸が整うと自律神経のバランスが整います。それによって血流やリンパの流れが整い、エネルギーや老廃物の代謝が上がります。冷え・むくみ、コリや疲れの改善になるのです。
自律神経のバランスが整うと精神的な安定にもつながりますね。逆に不安定な時は呼吸が乱れやすいです。
身体のお悩みが改善されると嬉しいもの。毎日を楽しく過ごすことができる、そうではありませんか?
正しい呼吸に変われば毎日が変わる!
呼吸を整えるタイミングは場所や時間を選びません。いつでも、どこででも、気付いた時に整える!
ぜひ、お役立てくださいませ♪
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