ごきげんよう、フィットネスセラピストの中野 ゆかです。
近畿から東海、関東甲信越まで梅雨入りしています。梅雨どきに起きやすい身体の不調「気象病」、本格的に対策をしたいですね。
前回、気象病の原因や対処法について簡単にまとめました。そのカギとなるのが自律神経でしたが、今回はその自律神経をテーマにします。
目次
体調不良の原因は自律神経の乱れ!?整えるポイントは深い呼吸にあり!
自律神経とは?
「自律神経とは何?」と聞かれて答えられますか?聞き馴染みのある言葉ですが、正確に答えるのはちょっと難しいですよね。
情報伝達の役割を担う神経は、中枢神経と末梢神経の大きく2つに分かれます。さらに末梢神経は、意志によって動かせる「体制神経」と意志によって動かせない「自律神経」の2つに分かれます。
自律神経とは
脊椎動物の末梢神経の一。意志とは無関係に作用する神経で、消化器・血管系・内分泌腺・生殖器などの不随意器官の機能を促進または抑制し調節する。交感神経と副交感神経からなる。引用元:コトバンク
生命維持に必要な機能(呼吸、消化吸収などの内臓の働き、血液循環、体温調節など)をコントロールしているのが自律神経なのです。
そして、自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があります。
心身を活動させるための神経で、優位になると心臓の働きが活発になって心拍数が増え、血管が収縮して血圧も上がり、胃腸の働きは抑えられる
副交感神経
緊張を緩め、心身を休ませるための神経で、優位になると心拍数が減り、血管が拡がって血圧も下がり、胃腸の働きが活発になる
交感神経は活動する日中に優位になる活動の神経で、副交感神経が夜に優位になって身体を休ませるリラックスの神経ですね。
交感神経と副交感神経のバランスが取れていると・・・
日中に活動して疲れた筋肉、内臓、脳が夜には休息でき、機能が修復されて健康が保たれる
バランスが乱れると・・・
頭痛、肩コリ、動悸、息切れ、高血圧、食欲不振、便秘、下痢、不眠、情緒不安定など
交感神経と副交感神経のバランスが取れ、保たれていることが大切!
なぜ、様々な不調の原因となる自律神経の乱れは起こるのでしょうか?
自律神経が乱れる最大の原因はストレスです!
対人関係の悩みなどの精神的なストレス、疲労やケガなどの身体的ストレス、気温・湿度、においや光や音を不快と感じるなど、ストレスの感じ方は人それぞれですが、過剰なストレスは自律神経が乱れる最大の原因です!
この他にも昼夜逆転などの不規則な生活や食生活の乱れ、体調を崩すことでさらに自律神経の乱れを招くことにもなります。
自律神経の乱れを防ぐには?
交感神経と副交感神経、どちらかが常に優位になっている状態ではなく、そのバランスが保たれることが大切です!現代人は様々なストレスを抱え、心も身体も緊張して交感神経が優位になりがちなので、副交感神経が優位になる状態をつくりましょう
- 睡眠や食事に気を付けて規則正しい生活を送る
- ウォーキングやストレッチなど、リフレッシュを兼ねた運動を行う
- 自分なりの心が落ち着く方法を見つける(好きな音楽を聴く、趣味、アロマの香りなど)
当たり前といえば当たり前、健康づくりのために気を付けたい重要なことばかりですね。今すぐにでもできる手軽な方法はないものでしょうか・・・。
おすすめします!手軽に自律神経を整える深い呼吸
私が心がけているのは癒しのレッスンです。まさに今回のテーマはおうちスタジオ ゆる*リラのコンセプト。心と身体の緊張をほぐして整えることなのですが、手軽にできる方法としておすすめするのは呼吸です!
私たちが一日にする呼吸の回数は、なんと二万回!そして、呼吸も自律神経がコントロールしています。
副交感神経が優位・・・ゆっくりと深い呼吸
ストレス社会に暮らす私たち、交感神経が優位になりがちで呼吸も浅いといわれています。副交感神経が優位になるように深く呼吸しましょう!
一般的に呼吸といえば胸式呼吸と腹式呼吸があります。胸式は呼吸で胸が動き、腹式はお腹が動くような呼吸ですね。息を吸うとお腹がふくらみ、吐くとふくらんだお腹が元に戻る腹式の方が、胸式よりも深い呼吸とされています。
ここで間違えてはいけないのが、胸式で胸に息が入って、腹式でお腹に息が入る訳ではないということ。息はあくまで肺に入ります。呼吸する時にメインで働く筋肉の違いで胸式と腹式があるのです。
深く呼吸をするためには、肺が呼吸によって大きくなったり、小さくなったりする仕組みが大切!これに関しては、別の機会にテーマとして取り上げますね。
さて、呼吸にはもうひとつあります。私がレッスンしているタイ式ヨガ・ルーシーダットンの完全呼吸です。吸う息で胸もお腹もふくらんで上半身全体に息が入るような呼吸で、自律神経を整えるといわれます。だだし、これも息は肺に入ります。胸式で使う筋肉と腹式で使う筋肉の両方を使って呼吸するため、より深い呼吸になるのです。
そこで、自律神経を整えるために完全呼吸をおすすめします!
①上半身が風船のように大きくふくらむイメージで鼻から息を吸いこむ
②ふくらんだ風船がしぼむイメージで口から息をゆっくりと吐く
レッスンでは腹筋の強化を促すため、息を吐くときにお腹をしっかりとへこますことを意識しますが、ここでは自律神経を整えてリラックスすることが目的なのでゆったりと深く呼吸することを意識しましょう。
呼吸は生きる源!深い呼吸で新鮮な酸素をたくさん取り込みながら、体調を整えていきたいですね。
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