ごきげんよう、フィットネスセラピストの中野 ゆかです。
「五臓六腑にしみわたる」とお腹の底まで、身体中にしみこむような時に使いますね。では、その「五臓六腑」が何かご存知ですか?
東洋医学の考え方「五臓六腑」は季節にも関係し、それぞれに養生したい季節があるので、その季節に合わせた身体の整え方をしていただくといいですね。立夏から1ヵ月以上経ち、6月も半ばを過ぎました。本格的な暑い夏を迎える前に、夏に養生したい臓腑について確認してみましょう。おすすめのツボもありますよ♪
目次
手軽な手首のツボ刺激で体力を消耗しやすい夏を乗り切ろう!~小腸経と三焦経
五臓六腑とは?
まずは最初の疑問、五臓六腑の答え合わせからいきましょう。
(心臓を包む袋「心包」を加えた六臓とする場合もあります)
六腑・・・胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦
この五臓六腑が季節に分かれていますが、今回のテーマになっている夏の臓腑をご紹介します。
心(しん)・心包(しんぽう)・・・循環器 小腸(しょうちょう)・三焦(さんしょう)・・・消化器

ここで「三焦って何?」という新たな疑問が起こりませんか?まさにこれ、東洋医学のことを知る前の私の疑問でした。ここからは夏に養生したい消化器の小腸と三焦について、さらに確認していきましょう。
夏に養生したい三焦(さんしょう)とは?
解剖学的には三焦という内臓は存在しません。目に見えないもの、形のないものも対象とする東洋医学独特の考え方なのです。
胴体部分を三つに分けた上焦(みぞおちより上部)・中焦(上腹部)・下焦(おへそより下部)を合わせたものを三焦とよび、津液(しんえき)が通る臓器と臓器のすきま部分をさします。
(津液・・・生命活動に欠かせないリンパ液などの体液)
五臓六腑を養生するため、東洋医学では経絡(けいらく)・ツボを活用します。臓腑と身体の表面は経絡(エネルギーの流れ)でつながっており、その経絡の上にツボがあると考えられているのです。夏に養生したいと考えられる消化器の経絡が小腸経と三焦経です。
胃で消化された食物をさらに分解し、栄養を吸収する働きに関わる小腸とつながる経絡です。
経絡上のツボはお腹の調子を整えたり、経絡が肩から首を通るため、首コリ・肩コリにも効果があるとされます。
手の小指とつながります。 ★三焦経とは内臓全体を整え、ホルモンバランスやリンパにも関わる三焦につながる経絡です。経絡上のツボはのどや口の渇き、むくみ、お腹のトラブルにも効果があり、経絡が耳・目の周りを通るため、耳や目の症状にも効果があるとされます。手の薬指とつながります。
夏は暑いというだけで体力を消耗してしまいますね。しっかりと栄養補給するためにも消化器は養生したいものです。そこで、手軽なツボ押しをおすすめします!
ツボ押しで消化器に刺激を入れよう!
ツボは反応点・治療点です。体調により反応が表れ、刺激することで治療にも役立てたい。そんなツボにはいくつか種類があるのをご存知でしょうか?今回は小腸経と三焦経の原穴(げんけつ)という種類のツボをご紹介します。
原穴とは
五臓六腑の病気に応じて反応が出るところである
引用元:Wikipedia
原穴は12経絡に1つずつあり、刺激すると生命の基本である原気の流れがよくなって、とても効果的に治療できるツボとされ、手首や足首のあたりにあります。
小腸経は手の小指から、三焦経は手の薬指から臓腑につながっていますが、それぞれの原穴は手首の手の甲側にあります。小腸経は腕骨(わんこつ)、三焦経は陽池(ようち)です。
手首の小指側に腕の骨・尺骨(しゃっこつ)のクリクリとした骨頭がありますね。それを目安にするとツボを見つけやすいと思います。
直接ツボを押して刺激したり、手首回しもおすすめです!
手首を回すと筋肉がほぐれ、肩コリ・首コリの緩和にもいいですね。また、自律神経を司る間脳が調整されてリラックスできるので、就寝前に手首回しを行うと質の良い眠りになります。
消化器を養生するツボに刺激を入れながらリラックスもできる手首回し、レッスンでもしっかり行いますね♪
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