ごきげんよう、フィットネスセラピストの中野 ゆかです。
大阪で大きな地震がありました。被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。
まだまだ不安で不自由な状況は続き、避難所暮らしの方も大勢いらっしゃるようです。梅雨という天候だけではなく、ストレスから体調を崩してしまうことも心配されます。今回のテーマは前回に続いて「夏を乗り切る身体づくり」ですが、被災者の方々にもお役に立てば幸いです。
目次
夏に起こりやすい身体のトラブルは手首のツボで解消!~心経と心包経
前回のおさらい
東洋医学で考えられる「五臓六腑」はそれぞれ養生したい季節に分かれ、特に夏に養生したい臓腑もありました。そして、臓腑を養生する際に役立てるのが経絡(けいらく)・ツボでしたね。
心(しん)・心経、心包(しんぽう)・心包経・・・循環器
小腸(しょうちょう)、小腸経・三焦(さんしょう)・三焦経・・・消化器
前回は小腸・小腸経と三焦・三焦経を取り上げましたので、今回は心・心経と心包・心包経をご紹介します。
前回のおさらいについて詳しくは、こちらをご覧くださいませ。

夏に養生したい心(しん)と心包(しんぽう)とは
解剖学的にみると心臓です。生命活動の中心で、血液を全身に巡らす循環器の働きはもちろんのこと、意識や思考などの精神的なことにも関わります。
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心包(しんぽう)とは解剖学的には存在する内臓ではありません。心臓を包んでいる袋や膜のようなもので「心を包む」という東洋医学独特の考え方です。循環器などの心と同様の働きですが、特に精神的な自律神経の働きと深く関わります。
この血液を巡らすという循環器の働きが夏には重要になってきます!
身体に取り込まれた酸素や栄養素は、血液によって全身の細胞に届けられます。また、皮膚のすぐ下にある毛細血管に流れる血液が、身体の熱の維持や放散の役割をしています。
体力を消耗しやすい夏、しっかりと栄養素を全身に届ける!身体に熱がこもりやすい夏、皮膚血流量も増やして身体にこもった熱を放散し、体温を下げる!
循環器の働きを持つ心と心包は経絡(エネルギーの流れ)で身体の表面とつながっています。
心とつながる経絡です。経絡上のツボは動悸や不整脈、意識障害などのトラブルを改善します。
手の小指とつながります。
★心包経
心包とつながる経絡です。経絡上のツボは不定愁訴などの自律神経のトラブルを改善します。
手の中指とつながります。
臓腑を養生するために活用したいのが経絡とその上にあるツボなのです。
循環器を養生するために押したいツボはこれ!
前回の小腸経・三焦経と同様に、今回も心経・心包経の原穴(げんけつ)をご紹介します。原穴とはツボの名前ではなく、ツボの種類のことでした。重要なツボなので簡単におさらいしましょう。
原穴とは
五臓六腑の病気に応じて反応が出るところである
引用元:Wikipedia
原穴はとても効果的に治療ができるというツボです。心経は「神門(しんもん)」、心包経は「大陵(たいりょう)」で、手のひら側の手首にあります。
心経は小指とつながっているため、神門のツボは手首の小指側の端にあり、心包経は中指とつながっているため、大陵のツボは手首の中央にあります。見つけやすい場所ですのでツボ押しも簡単ですね♪
前回もご紹介しましたが、手首にあるツボは押して刺激するだけでなく、手首回しがおすすめです!手首は硬くしたくない関節のひとつです。手首が硬いと、何かの拍子に手をついたときにケガをすることがあるかも知れません。手首回しでツボの刺激もしながら、手首の柔軟性も養いましょう!
心と心包は、解剖学的な解釈をすると循環器の心臓です。しかし、東洋医学の考え方は循環器の働きとともに、循環器をコントロールする自律神経の働きとの関わりも深いととらえます。六臓六腑の中でも中心的な臓腑、そのトラブルは私たちのこころと身体に大きな影響を与えてしまうのです。
レッスンでは手首回しやツボの刺激をするハンドセラピーを取り入れ、手を意識するポーズも行ってしっかり養生していきます!
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