ごきげんよう、フィットネスセラピストの中野 ゆかです。
今年(2019年)の桜前線は長崎からスタートし、春分も迎えました。
もうすぐ春本番ですね。
目次
何かを始めたい春、決断して行動する力「胆力」は十分ですか?
暑さ寒さも彼岸まで
お彼岸の中日にあたる春分は、真東から昇った太陽が真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになる日。春分から夏至に向かって段々と昼が長くなり、反対に夜は短くなっていきます。
よく「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますね。
「冬の寒さ(余寒)は春分頃まで、夏の暑さ(残暑)は秋分頃までにはやわらぎ、しのぎやすくなる」
今頃から本格的な春に向かい、日ごとに暖かくなるという慣用句です。
ヨーロッパでは春分が春の始まりとされるそうです。
夜が長い間は寒さでじっとしていても、春は身体を動かし、何かを始めるにはぴったりの季節ですね。
行動を起こす準備はできていますか?
東洋医学の知恵~春には春を意識して身体を整える
春は進級や進学、就職や人事異動などで自分や家族、身近な人の環境が変わる場合があります。何かを始めたり、考える機会が多いものです。
このような時に大切になることのひとつが「胆力(たんりょく)」です。
胆力とは
事にあたって、恐れたり、尻ごみしたりしない精神力。ものに動じない気力。
出典:小学館 デジタル大辞泉
決断を下して行動するために大切な胆力、東洋医学では胆のうがつかさどると考えられます。
東洋医学は「人間と自然は一体である」という考え方がベース。心と身体を自然のリズムに合わせて養生します。
春には春の、夏には夏の、それぞれの季節に合わせた養生法で身体を整えるのが東洋医学なのです。
春は肝臓と胆のうをいたわって養生する季節です!
これが自然に逆らわない身体の整え方です。
肝と肝臓、胆と胆のう、どう違う?
東洋医学では臓器のことを臓腑(ぞうふ)といいます。春にいたわりたい肝臓は「肝」、胆のうは「胆」という臓腑になります。
肝とは
- 疏泄(そせつ)・・・全身の気というエネルギーのコントロール
- 蔵血(ぞうけつ)・・・血を貯蔵し、血の量をコントロール
ちなみに、肝臓の主な機能は
- 代謝(栄養素の分解・合成)
- 解毒・分解
- 胆汁の生成・分泌
胆とは
- 胆汁を貯蔵し、肝の気のコントロールによって排出して消化を助ける
- 決断をつかさどる
胆のうの主な機能は
- 胆汁の貯蔵・排出
臓器の働きやその作用全般を含め、広い意味合いでとらえています。
その中には形がなく、解剖学的には存在しない臓腑もあると考えます。
身体の中の化学工場と言われる肝臓は重要な臓器です。それは東洋医学でも同じこと。その証拠に非常に大切なことを「肝心要」「肝腎要」(かんじんかなめ)と言います。
重要な臓腑の肝と胆、その機能が低下するとどんなトラブルが起こるのでしょうか。
肝と胆の機能が低下すると
- 目のトラブル
- 血行や体液が滞る
- 血の不足
- 消化不良
- 胆力が鈍る
- イライラとし、怒りっぽくなる
肝と胆の機能が低下するとイライラしやすくなりますが、イライラし過ぎることで機能が低下するとも言われます。身体に様々なトラブルが起こり、胆力も鈍ってしまうのです。
春はイライラしちゃダメ!な季節ですよ。
肝と胆のツボ押しで胆力を養おう!
それでは、肝と胆を養生するために活用したいツボを2種類ご紹介します。
臓腑と身体の表面をつなぐ気の流れを経絡(けいらく)と言い、肝は足の親指とつながる「肝経」、胆は足の薬指とつながる「胆経」です。ツボはそれぞれの経絡の上にあります。
肝経「大敦(だいとん)」 胆経「足竅陰(あしきょういん)」
原穴(げんけつ)・・・経絡の基本となるツボで、関係する臓腑にトラブルがあると反応が出るツボ
肝経「太衝(たいしょう)」 胆経「丘墟(きゅうきょ)」
ご紹介するツボは足の親指と薬指の指先、足の甲にあります。
植物が成長して花を咲かせる春は、私たちも積極的に行動して伸びやかに成長する季節になります。
身体中にエネルギーを満たして胆力も養い、新しいことにもチャレンジ!活動的に過ごしていきましょう。
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