ごきげんよう、フィットネスセラピストの中野 ゆかです。
7月の20日ごろに土用入りをし、8月の上旬に立秋を迎えるまでが夏の土用の期間。
この頃が一年で最も暑く、体調管理にも気を付けたい時季です。
食事・睡眠・運動で、暑さに負けない身体づくりを心がけるのは当たり前。
もうひとつ、東洋医学の知恵も活用してみませんか?
養生のポイントとオススメの万能ツボをご紹介します。
目次
夏の土用もひとつの季節!?
土用とは四立(立春・立夏・立秋・立冬)直前の約18日間、季節の変わり目の時季です。それぞれの季節に土用はありますが、一般的には夏の土用を指すことが多いようです。
また、諸説あるものの、東洋医学では夏の土用を長夏(ちょうか)というひとつの季節と考えます。一年は四季ではなく、五つの季節・五季となるのです。
長夏とは
夏の盛りの日の長い頃大辞林 第三版
梅雨明けしたら夏も盛りとなり、一年で最も暑い季節。これまで以上に熱中症や夏バテなど、体調管理には気をつけたいものです。
そこで役立てたいのが東洋医学の知恵、ツボ押し!
長夏を乗り切るために役立つ足のツボ
体調管理に役立てたい東洋医学ですが、その基本について確認しましょう。
東洋医学の基本の考え方
万物は対になる「陰」と「陽」の2つのカテゴリーに分かれ、さらに5つに分類される「陰陽五行説」に基づきます。
- 人間の臓器を臓腑(ぞうふ)と言い、対になった「六臓六腑」がある
- 六臓六腑は養生したい「五季」の季節に分かれる
- 臓腑は身体の表面や手足の指と「経絡(けいらく)」でつながり、そこには気血の流れ(エネルギーの流れ)がある
- 経絡の上には「ツボ」がある
- 病気の治療や予防に経絡やツボを活用する
「季節ごとに養生したい臓腑がある」というのが東洋医学の考え方。
長夏に養生したいのは「脾(ひ)」と「胃」で、働きを整えるためにツボを活用します。とくにオススメするのは、足にある万能ツボです。
長夏の養生のポイントは「脾」と「胃」
長夏に養生する「脾」と「胃」はどんな臓腑なのでしょうか。
臓器のことを東洋医学では臓腑といいますが、解剖学とは違う見解です。臓器の働きや作用全般も含め、広い意味合いでとらえています。
脾とは
- 胃や小腸・大腸をコントロールする消化・吸収の働きをする
- 食べ物の消化を進め、栄養分を受け取り、栄養価の高い成分を作る
- 血が血管から漏れ出ないようにする
胃とは
- 脾のコントロールにより食べ物を消化する
- 単に消化の働きだけでなく、食べることそのもの(摂食行動)に関わる
- 精神面とも大きく関わる
身体に必要な栄養素は、飲食した物から作られますね。飲食物は胃や小腸・大腸で消化し、吸収されて全身に行き渡るのです。この働きをコントロールするのが脾で、とても重要な臓腑と東洋医学では位置づけています。
女性の味方!脾の働きを整える万能ツボ「三陰交」
脾の働きを整えるツボとしてオススメは「三陰交(さんいんこう)」です。
胃や腸などの消化器だけでなく、肝臓と腎臓も活性化する万能ツボです。冷えやむくみ、婦人科系のトラブルの解消にも役立つ女性の味方となるツボ!
ツボの位置は、内くるぶしに小指をあてて人差し指までの指4本分ほど膝に近付けた辺り。骨のきわにあります。
松尾芭蕉も活用した!胃の働きを整える万能ツボ「足三里」
胃の働きを整えるツボとしてオススメは「足三里(あしさんり)」です。
胃腸の調子を整えるとともに、足の疲れ・むくみ、膝の痛みにも効果があります。
その昔、松尾芭蕉は足三里にお灸をすえ、「奥の細道」を旅したと記しています。古くから健脚のツボとして活用されていた万能ツボです。
ツボの位置は、膝のお皿の下に人差し指をあてて小指があたる辺りです。すねの骨のきわにあります。
胃腸を整え、夏の暑さに負けない身体に!
毎年、夏の暑さが厳しくなっています。「命に危険のある暑さ」とテレビからアナウンサーの声が聞こえるほど。
あまりの暑さに食欲が落ち、体力も落ちてしまいませんか?
また、ついつい冷たい物を食べたり飲んだりすることが多くなります。胃腸が冷えるとその働きの低下を招き、しっかりと栄養を補給できませんね。
夏の盛り「長夏」を乗り切るポイントのひとつは、暑さに負けない体力を保つこと!
そのために、胃腸の働きに関わる「脾」と「胃」の養生です。万能ツボの「三陰交」「足三里」を活用してみましょう!ツボ押しなら手軽にできますよ。
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